「脳が忙しいTPS」って珍しいよね『PRAGMATA』レビュー

「脳が忙しいTPS」って珍しいよね『PRAGMATA』レビュー

避けながら黄色ノード探してる場合ちゃう!

「脳が忙しい!」

これだった。

避ける。

撃つ。

ハッキングする。

黄色ノードを探す。

敵の位置を見る。

また避ける。

緑色ノードを探す。

パズルを解く。

弾丸を外す。

そしてまた避ける。

「ちょっ……黄色どこ!?」

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一つ一つの操作だけを見ると、そこまで難しいことをしているわけではない。

ところが戦闘になると、それらを同時にやらされる。

ここが『PRAGMATA』のおもしろいところだった。

単純に敵が強くて難しいのではなく、

一度に処理しなければならない情報が多い。

だから頭が忙しい。

でも、それが嫌ではない。

むしろ全部うまく処理できた瞬間がめちゃくちゃ気持ちいい。

カプコンによると、『PRAGMATA』は発売から16日間で世界累計販売200万本を突破したという。

完全新規IPでこの数字。

めでたい。


敵が2体なら余裕、3体になった瞬間に世界が変わった

敵が2体くらいなら、まだ普通に戦えた。

一体を見る。

ハッキングする。

攻撃する。

次の敵を見る。

まだ頭の中で整理できる。

ところが飛行タイプを含めて3体ほど出てきたところで、

「あ、そうか! これ敵増えるんや!」

となった。

一体を攻撃している最中に、別方向から狙われる。

さらにレーザーまで飛んでくる。

「うわ、こいつ攻撃してる場合ちゃう! 別のやつから狙われてるぅう!」

ここから一気に忙しくなった。

目の前の敵だけ見ていればいいTPSではない。

攻撃している相手。

横にいる敵。

遠くから狙っている敵。

自分が次に逃げる場所。

さらにハッキング盤面。

全部を少しずつ見なければならない。

敵が一体増えただけなのに、単純に難易度が一段上がるのではなく、

考えることそのものが増える。

この感覚がかなり面白かった。


後ろへ逃げたら、後ろにもおるんかい!

敵の攻撃が来た。

「危ない、下がろ!」

と後ろへ避ける。

普通ならこれで少し安心できる。

ところが、

後ろにも敵がおる。

「後ろにもおるんかい!」

前から攻撃されているから下がったのに、逃げた先でも狙われる。

これで、

「目の前だけ見とったらあかんのやな」

と分かった。

しかも戦闘中は敵だけ見ているわけにもいかない。

ハッキングするなら盤面を見る必要がある。

黄色ノードを探す。

ルートを考える。

でも、その間にも敵は動いている。

『PRAGMATA』で感じる忙しさは、反射神経だけを要求されている感じとは少し違う。

視線と頭を何度も切り替えさせられる忙しさ。

ここが独特だった。


パズルだけなら解けるのに、戦闘中だと「あれ!?」となる

ハッキング盤面だけを落ち着いて見られるなら、それほど慌てない。

問題は、

敵に襲われながら解かなければならないこと。

敵から攻撃が飛んでくる。

避ける。

盤面を見る。

「はいはい、ここつないで、次こっち行って……」

急いで入力する。

すると、

「あれ!? あれ!?」

となる。

さっきまで普通に分かっていたものが、焦っただけで急に分からなくなる。

敵によっては、そのままハッキングさせてくれず、先にバリアを壊す必要まである。

そうなると、

敵の攻撃を避ける
→ バリアを壊す
→ ノードを確認する
→ ハッキングする
→ 攻撃する

ここまでを一回の戦闘でやる。

パズルだけなら盤面を考えればいい。

アクションだけなら敵を見ればいい。

『PRAGMATA』は、

「ほな両方同時にやってもらおか」

とやってくる。

「ちょっ、待て待て待て!」

となるわけである。


ハッキングが決まった瞬間の「解けた!」が気持ちいい

これだけ忙しいのに続けたくなる理由。

やっぱりハッキングが決まった瞬間が気持ちいい。

敵の攻撃を避ける。

一瞬盤面を見る。

「こっちか? いや、こっちや!」

ノードをつないでいく。

そして完成した瞬間、

ばしゅううう!!

とハッキングが決まる。

ここがええ。

敵を銃で倒した時の爽快感とは少し違う。

避けながら考えて、盤面を自分で完成させて、ようやく攻撃のチャンスを作った。

だから感覚としては、

「敵倒した!」

より、

「よっしゃ! 解けた!」

に近い。

アクションゲームの戦闘中に、パズルを解いた時の達成感まで入ってくる。

忙しい。

でも、その忙しさを全部処理できた時にちゃんとご褒美がある。

わしが『PRAGMATA』の戦闘を面白いと思った一番の理由は、ここだった。


見た目は『バイオ』、遊んでいる時の空気は『デビル メイ クライ』っぽかった

『PRAGMATA』の画面を見ていると、最初はどうしても『バイオハザード』っぽさを感じた。

同じカプコン作品ということもあるが、リアルなグラフィックや施設内の雰囲気を見ると、なおさらそう見える。

ただ、実際に遊んでいる時の感覚は少し違った。

わしはむしろ、

『デビル メイ クライ』っぽい。

と感じた。

敵が現れる。

BGMが変わる。

空気が、

「はい、ここから戦闘です!」

と切り替わる。

そこから複数の敵を次々に処理していく。

見た目から想像していたより、かなりアクションゲーム寄りだった。

もちろん戦闘システム自体が同じという話ではない。

あくまで、

敵が現れた瞬間に戦闘用の空気へ切り替わる感覚。

そこに『デビル メイ クライ』っぽさを感じた。

見た目は静かなSF施設。

戦闘が始まったら、急に頭も指も忙しくなる。

この落差も好きである。


ストーリーは全部理解してなくても進められた

一方、ストーリーについては、

正直まだ全部分かっていない。

世界で何が起こっているのか。

出てくる専門用語が何を意味しているのか。

そのへんは、

「まあ、そのうち分かるやろ。」

くらいで進めている。

というか、わしは「ノード」という言葉すら、

「ああ、これノードっていうんや。」

とやっと覚えてきたところである。

それでも今のところ、ゲームを進めるうえでは困っていない。

専門用語を全部理解してから進まなければならない作りではなく、次に何をするのかは分かる。

だから、

「話はまだよう分からん。でも、こっち行ったらええんやな。」

で遊べる。

これは結構ありがたい。

仕事が終わったあと、疲れた頭で遊ぶこともある。

そこで世界設定から専門用語まで全部頭へ入れろと言われたら、

たぶん寝る。

分からない部分を残したままでも先へ行けて、そのうえで続きを知りたくなる。

今のところ、このくらいの距離感がちょうどいい。


ディアナの「壊れても直せばいい」が妙に引っかかった

ストーリーで特に気になったのが、ヒューとディアナの感覚の違いだった。

ヒューが危ない目に遭っても、ディアナには、

「壊れても修理すればいい」

という感覚がある。

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人間からすると、

「いや、そういうことちゃうねん。」

となる。

ただ、このズレを見た時に、

「これ、この先の前振りなんちゃうか?」

と思った。

今は「壊れたら直せばいい」と考えているディアナ。

それがヒューと一緒に行動する中で、同じ出来事に対して別の感じ方をするようになる。

そんな変化がありそうに見えた。

もちろん、まだ途中なので本当にそうなるかは分からない。

だからこそ気になる。

ディアナは肩に乗ってハッキングしてくれる便利な相棒というだけではなく、

この子自身が何を知って、どう変わっていくのか。

そこも続きを遊びたい理由になってきた。


白い施設を歩いていたら『アイ,ロボット』を思い出した

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施設内を歩いていると、

「なんか……紛れてない?」

と言いたくなるような場面もある。

そして、この白くて無機質な空間を見ていて思い出したのが、ウィル・スミス出演の映画『アイ,ロボット』だった。

白い施設。

無機質な未来。

AIに管理されているような空気。

青白いUI。

静かな空間に並ぶ人工物。

「もはや『アイ,ロボット』じゃあ……!」

あの映画を見た頃は、こういう景色そのものが、

「未来ってこんなんになるんかな。」

という世界だった。

それが今、新しいゲームの中で似たような未来を自分で歩いている。

しかも現実では、AI自体が昔ほど遠い存在でもなくなった。

1999年にはノストラダムスで世界が滅びるとか言うてたのに。

今はAIと一緒に仕事をする時代になっとる。

未来、方向転換しすぎやろ。

昔のSFが想像した景色を、今のゲームがもう一度描いている。

そこがなんとも不思議だった。


わしも肩にAIを乗せて散歩したい

ヒューとディアナを見ていると、

「こういうAI、本当におったらどうするやろ。」

と考えてしまう。

難しい仕事を全部やってもらう。

ゲームを攻略してもらう。

家事を全部任せる。

そういう使い方もあるんやろうけど、わしが最初に思ったのはもっと普通だった。

一緒に散歩したい。

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肩に乗っていて、こっちが見ているものを一緒に見る。

歩きながら適当に話す。

たまに、

「いや、そういう意味ちゃうねん。」

と感覚がズレる。

それくらいでいい。

昔のSFでは、人間のそばにAIやロボットがいるだけで特別な未来だった。

『PRAGMATA』のヒューとディアナを見ていると、それがもっと普通の日常に見える。

便利な機械というより、

いつも隣にいる存在。

そういう未来なら、ちょっと楽しそうである。

わしも肩にAI乗せて散歩したい。


「難しい」より「脳が忙しい」が一番しっくりくる

『PRAGMATA』を遊んでいて、今のところ一番しっくりくる言葉は、

「難しいゲーム」

ではない。

「脳が忙しいゲーム」

である。

敵を撃つ。

攻撃を避ける。

周囲を見る。

ハッキング盤面へ視線を移す。

ノードをつなぐ。

成功したら再び敵を見る。

一つずつならできる。

それを同時にやるから忙しい。

でも、全部きれいにつながった瞬間、

「よっしゃああ!」

となる。

TPSの戦闘でありながら、パズルを解いた時の気持ちよさもある。

ありそうで、わしはあまり味わったことがなかった感覚だった。

さらに、その横にはヒューとディアナの物語がある。

白く無機質なSF世界を歩いているだけでも、

「この先どうなっとるんや?」

と気になる。

そしてPS5版は、単純に画面もめちゃくちゃ綺麗だった。

特にディアナの髪。

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戦闘では頭をフル回転させられ、移動中はSF世界を眺め、ディアナの変化も気になってくる。

まだストーリーも専門用語も全部理解してはいない。

でも、

「もうちょい先まで見たい。」

と思わせてくれる。

今のところ、それで十分である。

アクションしながらパズルさせて、さらに敵3体出してくるんじゃない!

……と言いながら、

また黄色ノードを探しに行く。

ええテーマのゲームじゃあ!


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